8月7日、今日も沖縄に足止めです。
ただ、明朝沖永良部行きのフェリーが出港するようです。
明日、沖永良部に戻ります。

最近沖永良部島で、流行っているかは知りませんが、沖永良部芸能:ガジュマルダンスを紹介します。
最後のほう、ちょっと合ってませんが・・・。

※画面の下、中央にチョコンと座っているのが、人気のガジュ丸くんです。

 8/3で授業を終了し、8/4日に沖永良部に戻る予定でしたが、台風9号の襲来により、沖縄にまだ滞在しています。台風9号は勢力が強い上に、動くスピードが遅く、昨日から今日まで約1.5日間、マンションから一歩も外に出られませんでした。

 さて、4月から琉球大学大学院に通い始め、前期の授業がほぼ終了しました。初めて「農業」を講義として学びました。畑を耕しているだけでは分からない事を多く学びました。実際に農業をする上で必要ではないことも多くあります。農家ということでは、遠回りかもしれませんが、学ぶ喜びに満足しています。

 6月末に西表島で一週間の集中講義を受けました。マングローブ、西表島独特の亜熱帯雨林、サンゴ礁、イリオモテヤマネコ、と大自然を体験しながらの講義です。
 その中で、マングローブについての講義は、とても興味深いものでした。熱帯、亜熱帯地域の河口周辺など、満潮時には海水で覆われる湿地帯に生息する植物を総称してマングローブと呼びます。では、マングローブは、なぜ海水に浸る場所でも生きていけるのか?マングローブは、独自でその塩分を濾過する機能を持っています。濾過の方法は、マングローブの種類によって異なり、大きくは、3つの種類に分けられます。①海水塩分を根で濾過する種類、②塩分を葉の塩類腺から蒸散させる種類、③塩分を特定の葉に蓄積して一定量以上になるとこの葉を落葉させる種類などがあります。また、生存しているのが湿地帯であるため、地中に酸素が欠乏しています。それを補うために、根の一部を地上に出して、根で呼吸を行います。更に近年になって分かったことのようですが、種によっては、根で光合成まで行っています。
 私は、講義の中でこんな質問をしました。
「進化の過程で海から陸へと生存場所を移動させていったと思いますが、マングローブは、何が進化し、マングローブとなったのですか」
「マングローブは、もともと陸の植物で、陸上での生存競争の中で陸上が飽和状態になったとき、潮間帯を生存の場所に選び、その自然環境で生存するためにマングローブが進化したのです」という答えでした。
 マングローブは進化し、陸上に生存していったと思い込んでいた脳に、その解答は、大きな刺激となりました。
 生存競争の中で、あえて環境の厳しい潮間帯にその生きる場所を選び、その為に自らの機能を進化させていったマングローブに感動を覚えます。
 マングローブは、幼木の時、大潮時に一日中24時間海中に沈んでいる場合があるようです。それでも、立派に生きています。酸素呼吸ではなく、無酸素呼吸を行っているそうです。マングローブのたくましさに感服です。
 ここに生物の神秘性を感じます。動物とは違って、脳を持っていない植物はどのようにして、判断しその機能を進化させていくのか?植物の遺伝子の力とは?
新しい知識との出会いは本当に面白いものです。

おまけです。
西表島の河へジャンプ!

だいぶサボりまして失礼しました。

 さて、先週は大阪に5日ほど滞在しました。
先月東京の市場を見たのですが、大阪の市場も今後の販路開拓のため、視察してきました。
それとは別にもう一つの目的は、昨年7月末に退社した電通関西支社のテレビ局という部署から、2010年7月~2011年6月で異動になった社員も招待して懇親会を開催しますと連絡がありました。退社した私も招待してくれました
 当初は、非常に気兼ねしていたのですが、一晩寝て、やはり「こんな有り難いことはない」と参加させていただきました。一年という月日を感じさせないほどに温かく迎えていただいたこと、多くの方と楽しい酒杯を交わせたこと、お話をさせていただいたことに感謝です。一年前に退社した社員をこうして変わらず迎えてくれる部署は、世界中の会社でも、なかなか無いと思います。有難うございました。
 電通という会社を離れて、一年が経とうとしています。違う人生を歩き始めてまだまだ、未熟さだけを感じる日々です。ただ、その未熟さのなかにも充実したものを感じています。それは、とてもとても大切なことだと思います。この新しい道で、社会の中を逞しく生きていくには、もう3、4年かかるかもしれませんが、頑張って前に進んでいきます。これからもよろしくお願いいたします。

大阪中央市場の競り人の楽しい説明です。

遠く南アフリカからの出荷、驚きます。

果物の競りが始まります。

宿泊した旅館お近くの銭湯です。下町の雰囲気にホッとします。

土曜日夕方の北新地。空がきれい。

土曜の夜に、マイノリティにて。

  

6月16日(木)~19日(日)まで東京に行ってきました。
目的は、東京の市場の視察と11月に予定している講演会の打合せです。

 「大田市場」、「大丸」@東京駅、「三越」@日本橋、「伊勢丹」@新宿、「小田急百貨店」@新宿、「農家の台所」@恵比寿、「Farmar’s Market」@国連大学前、「紀伊国屋」@青山等、いろいろ見て回りました。

久しぶりの仕事モードです。今まで仕事関係とは、違う感覚ではありましたが、色々な方と話でき、実りある出張でした。
自信のある生産物を作り、是非東京・大阪で、積極的に売り出して行きたいと思います。7月中旬に、大阪の市場調査に行きます。

※もう一つの目的は、先日、一橋大学開放講座の依頼があり、11月17日に東京・竹橋にある如水会館で講演会をさせていただくことなり、その準備に行ってきました。思った以上にアカデミックな雰囲気に圧倒されてしまいましたが、11月に向けて全力投球で頑張ります。だいぶ先のことですが、もしお時間がある方は、拙い講義に足を運んでいただきましたら幸いです。
11月17日(木) 18:00〜 東京・竹橋 如水会館 入場無料(市民向けの開放講座です)

 先月、南西諸島を襲った台風2号は、雨の降らない風だけの台風であった為、風による建物被害の他に、農作物に塩害という被害をもたらしました。海水を巻き上げ、作物に海水をまき、雨が降らない為、作物にかかった海水がそのまま残り、枯れてしまいました。主に花卉類、葉タバコ、果実そして野菜に大きな被害が出ました。我が家では、大きな被害はなかったのですが、自家用の野菜は全滅しました。

 沖永良部島では、野菜の苗さえも手に入りにくく、私が沖縄で苗を購入し、沖永良部に持ち帰りました。約1反弱の畑を、トラクターで二度耕し、牛フンの堆肥を施し、再度トラクターで耕し、畝を作り、最後、特性の野菜用の発酵液を散布して、畑をこしらえました。二日間しかなかったのですが、なんとか、野菜畑をこしらえることが出来たと思います。畑は手を加えていくと、その分、気のせいか、光っていくと感じました。
船の出発一時間前まで畑で、ナス、ピーマン、アシタバ、オクラ、ハンダマ等を植付けました。残りは母に作業をまかせることととなります。かぼちゃ、ゴーヤ、ネギ、ニンジン、にんにくなどを植えていきます。
自然の前に、今度こそ、収穫までの無事を、と祈るばかりです。

© 2023 伊村農園 Suffusion theme by Sayontan Sinha